1971年9月・28歳の初登頂、37年振りの2008年9月退職65歳以来、「会津駒ヶ岳」と交互に、毎年秋「登山後の入浴・新そばの味わい」を楽しむ恒例として今回は5順目6回目の登山。
春先からの「右膝の軟骨炎症」を克服し、7月「東天狗岳」-8月「赤岳-阿弥陀岳・縦走」-9月「茶臼岳」登頂を実現しての秋の山行。従来の「単独行」でなく「初登頂の女性2名とGroup登山」。
【日程・概要】
10月5木曜-6金曜。4月運行・特急”Revaty会津”を会津高原尾瀬口駅まで往復利用。尾瀬のSymbol的な山 「燧ケ岳2356m」は「最高峰2356m芝安嵓」と「2等三角点2346m・俎嵓(まないたぐら)」との双耳峰。「東北最高峰」と意外に知られていない日本百名山。360度の豪快な展望、遠く約500km離れた「富士山」も観られる。加えて「ミノブチ岳」「赤ナグレ岳」「御池岳」の5峰からなる。中級Class。
【Course概略】
福島県側から尾瀬の玄関口「御池(みいけ)」から山頂を目指す。前泊「国民宿舎:御池ロッジ」。
「広沢田代」-「熊沢田代」-「俎嵓2346m山頂:2等三角点」荷物仮置き-最高峰「芝安嵓2356m」往復-長英新道Route-「ミノブチ岳2220m」-「浅湖(あざみ)湿原分岐」-「大江湿原」-「沼山峠1781m展望台」-「沼山峠休憩所バス停」、会津Shuttle-Busで「桧枝岐・上の原バス停」下車、村営「燧の湯」日帰り入浴-“新そば”-会津高原尾瀬口駅。
【実行行程】
10/5木曜、東武浅草駅9時始発【特急Revaty会津111号】-12:05会津高原尾瀬口駅-会津路線バスに乗換え12:40出発-
御池14:20到着-国民宿舎「御池ロッジ」宿泊。夕食前「燧裏林道:御池田代」まで散策。
10/6金曜、5:20ロッジ出発-登山口手前の駐車場で準備体操-5:30登山口-6:30「広沢田代」-7:30「熊沢田代:朝食」-9:10「俎嵓 山頂」荷物を置き-9:35「芝安嵓 山頂」到着-「俎嵓」へ戻り10:10下山・長英新道Route-「ミノブチ岳」-12:30「浅湖(あざみ)湿原分岐」-「大江湿原分岐」-「沼山峠1781m展望台」-13:55「沼山峠休憩所・バス停」、会津路線バス「桧枝岐・上の原バス停」下車15:00-村営「燧の湯」日帰り入浴-15:55“新そば” 予定が平日のため閉店-15:50会津高原尾瀬口駅。乗換え【特急Revaty会津148号】18:11-浅草駅21:15到着。
歩行(含む休憩)8時間25分/13.5km/累積標高差+1098m-910m。
【山行記】
5木曜:久し振りに「朝のrush電車」に立ちっぱなしで京成津田沼から都営浅草。利用する始発特急「Revaty会津」は、今4月から東武鉄道が新規投入した新型特急。愛称Revatyリバテイは「Variety」と「Liberty」を組み合わせた造語。以前運行「快速電車・会津田島」行きは廃止、事実上の値上げ!空は少し雲あるも晴れ。定刻通り9時出発。
車窓からは「未だ稲刈りが終わらず稲が倒れている田んぼ」や「白いそばの花畑」の風景。鬼怒川温泉で殆どの乗客が下車。
連れの女性達は「野岩(東武・鬼怒川温泉から2つ先の新藤原-会津田島間の第3-Sector)鉄道」初乗り。
未だ紅葉が始まらない沿線の「緑の森林地帯」に感嘆。会津高原尾瀬口駅に到着、バス時間有るのでBSベンチで昼食。
駅売店で「今夜の食前酒」にと店長推薦の【Sparkling日本酒】を購入。
更に、気に入った日本酒有るも山行中持って歩く訳にはゆかないと迷っていると、店長が平日17:30閉店だが帰路のバス到着17:50に合わせ18時まで開けて待っている好意を。
晴れた青空には秋の高い雲が見え気温14度の好天気。里山の紅葉は未だ、刈り終わった赤茶色茎のソバ畑が印象的。
「七入り」から先の山道に入ると綺麗な「カエデ、ウルシ、ドウダンツツジ等の紅葉・ブナ等の黄葉」が道路両側に。
陽が高い14時半前に「御池」到着。今夜の宿「桧枝岐村営・御池ロッジ」Check-In、夕食17時半まで時間有るので「三条の滝」へのRoute「裏燧林道」を途中の「御池田代」まで、明日の足習しに往復約50分散策。
帰路、御池駐車場で尾瀬ヶ原/尾瀬沼の小屋へ荷物運ぶHelicopterが荷役休憩・駐機、傍で見られる機会に出合った。
入浴、購入した食前酒で乾杯!夕食は「樽生Beer」と持参した地酒で「蕎麦、岩魚の刺身、岩魚の一夜干し(一番美味しかった)、マイタケ天ぷら等」を味わう。3人共「ご飯とみそ汁をお替り」明日に備えた(これが翌日役立った!)。
明日の朝食は「山行途中でのお握り弁当」。食後、「仲秋の満月と星空」を見上げた。
体が冷えたので再度、軽く入浴、21時就寝。思った程の冷え込みは無かった。
草紅葉の「御池田代」 御池ロッジから右端、燧ケ岳・爼嵓を
6金曜:4時半前に起床、計画通り5:20出発、駐車場奥で準備体操、駐車場から東の空に日の出前のOrange色の雲を見上げる。
5:30登山口、登り初めから樹林帯の大きな岩の急登に入るが真っ暗、Head-Lampを付け慎重にジリジリと焦らずに進む。
6時前に足元が明るくなる。里山・桧枝岐の天気予報は3時から9時過ぎまで晴れが「風の弱い薄曇り」。
1500mを超えるここらは紅葉が盛りを過ぎ少し残っている。
急登が終わると視界が急に広がり草紅葉が一面に広がる池塘が点在する「広沢田代」に6時半過ぎに到着。
湿原に敷かれた木道を進み、昨晩の「初冠雪」の早い雪解けのヌカルミに足を取られない様に
急坂を進むと「広沢田代」より広い「熊沢田代」に7時半過ぎ到着。「ワタスゲ」の秋の姿発見。
西前方に目指す「燧ケ岳の北裏側:俎嵓」が全容を現した。周囲を眺めながらの「おにぎり朝弁当」を。
広沢田代から熊沢田代まで誰にも会わず「我々3人で貸し切り状態」が熊沢田代先の峰を越えている時まで続いた。
開けた湿原を後に樹林帯に入り、振り返ると昨年10月に登った日本百名山「会津駒ヶ岳2133m」を確認出来た。
熊沢田代で「おにぎり朝食」
遠く東に「会津駒ヶ岳2133m」の全容が 「ワタスゲ」の秋の姿
更に「心臓破りの丘」と勝手に付けた長さ約数10mのガレバ急登を一気にこなして、
いくつか涸沢を越えて「風格ある古いダケカンバ」林。
漸く山頂に近い「ハイマツ」帯に出て9:10、2等3三角点の在る「俎嵓2346m」到着、石祠に挨拶。曇り空だが頂上から360度の大展望パノラマが展開、何と約500kmも離れた「富士山」を見つけ、「尾瀬ヶ原と尾瀬沼」を見下ろす。西の方に優美な姿の「至仏山2228m」、南に「男体山などの日光連山」「茶臼岳・三本槍ヶ岳などの那須連峰」、北には「上信越の山々」「越後三山」「飯豊連峰」「吾妻連峰」まで関東・東北の山が
ズラリと並んで豪華である。
荷物を置いて北側の「燧ケ岳最高峰・芝安嵓」へ向かう。
昨夜積もった初冠雪の残雪が北東斜面に残り、頂上手前付近には50cm位の「氷柱(ツララ)」、9:40到着。平日でも10数名の登山者が頂上に。「今週末の3連休」で登ってくる人達に出合う。
再び「爼嵓」に戻り「長英新道」経由で尾瀬沼へ下山10:15。この登山道は尾瀬沼「長蔵小屋」を
建てた平野長蔵・長英親子2代に亘り切り開いたもの。途中「ミノブチ岳2220m」で「尾瀬沼」全体を見下ろしながら小休止。黒く低い雨雲が下がり始める。
ダケカンバの急坂を下り、緩い傾斜になると長い深い樹林の中へ入って行く。
雨雲から気温が低いのか「霰(あられ)」が時々降る。12:05尾瀬沼「浅湖湿原分岐」に到着。
尾瀬沼周辺で最大の草紅葉一杯の湿原「大江湿原」12:40、熊笹の坂道を登って「沼山峠展望台」で最後の展望を眺めて小休止13:10。そして13:55無事に「沼山峠」バス停到着。Cool-Down体操、車中で遅い「昼食」を。14:20会津バス・会津田島行き定刻通り出発。
「御池」までのMy-Car規制道路両脇の「錦織りなすドウダンツツジ・ウルシ・カエデ等の紅葉やブナ等の黄葉」が針葉樹や熊笹の緑とMatchして最盛期の素晴らしい光景を車窓から観られた。途中、運転手が「ブナ林の黄葉一望できる場所“ブナ平”」で一時停止のService。余りの美しさに見惚れ写真撮影を忘れてしまった。後日14土曜に「Orange色に変わった光景」をInternetで確認した。
桧枝岐で日帰り入浴のため途中下車、村営「燧の湯」でタップリ汗を流す。残念ながら期待した「新そば」は、平日15時過ぎのため「閉店」、空いてる店無し食べられず。前夜「御池ロッジ」夕食で少し食べたのが救い。
2人を毎5月・8月開催の「江戸時代から続く村人による“桧枝岐歌舞伎”が開催される舞台や「石造りの円形・段々の見物席」を案内。
小雨が降り出した夕暮れの村を後に「会津高原尾瀬口駅」行きのバスに。17:55到着、前日の店長約束通り「売店」の灯りが付いていた。
日本酒など土産を購入。18:11特急「Revaty会津148号」定刻通り出発。「On-Cup日本酒」で無事下山に乾杯。21:15雨の東武浅草駅に定刻通り到着。都営浅草駅-京成津田沼駅、徒歩帰宅22:40。
【文責:笹川満】