第135回 山行記「伊豆葛城山・発端丈山」2018.2.26

 

 予報では南岸低気圧通過で風雨・降雪も予想されたが、幸い南にそれて穏やかな登山日和となった。

 

530参加者17名が乗車、谷津船橋ICより首都高~東名~伊豆中央道を経て、820小坂みかん狩り園に到着。(途中海老名SA20分休憩)

 

入念な準備体操を済ませ、予定より10分ほど早い840出発。登山口まではコンクリート舗装の緩やかな林道を30分ほど歩き、東登山口より登り始める。

 

幅は狭いが歩きやすい土道で8合目まで反時計回りに山を巻き、ハイキング周回分岐より反転して時計回りにやや急勾配を登り950葛城山山頂(452m)に到着した。山頂は360度の展望が楽しめ、ロープウエイを利用する観光客向けに奇麗に整備された公園になっている。土産店や「頼朝の鷹狩像」等があるが、ハイカーのための案内図がなく麓から登ってくる人への配慮が少ないのが惜しまれる。

 

 

集合写真のあと1010出発、登山道西口までの高低差約200mの急勾配を下り,再び舗装された林道に戻って発端丈山(ほったんじょうざん)に向かう。

 

分岐より中腹までは断続的な起伏が続く杉林の中、木漏れ日のさす気持ちの良いコースであるが、急に気温が上がった為か花粉に敏感な人はくしゃみ連発、鼻水たらたらで大変つらい様子。

 

途中にある益山寺(ましやまでら)は1200年の歴史がある古刹で、境内の樹齢900年と言われる大楓は静岡県最大で県の天然記念物になっているとの事。

 

時間があれば立ち寄りたいところであるが、分岐を横目で見ながら先を急ぐ。

 

最後の急坂を超えて1145発端丈山山頂に到着。この頃から雲も取れ視界が広がって対岸の沼津市街も見え、頭上には思わぬ高さで富士山の頂上が淡くかすんで見える。

 

 

暖かい日差しの中ゆっくり昼食を終えて、予定より15分早い1215下山開始。

 

山頂より高低差400m、直線に近いルートで一気にくだる。特に頂上からの200mは急傾斜のため足元に気を取られて景観を楽しむ余裕がなく残念。

 

ようやく勾配が緩やかになって視界が開けた所で、眼下にくっきり見える養殖いかだが並ぶ内浦湾と淡島をバックに最後の集合写真を撮る。

 

気が付けば道の両側は放置された段々畑。伸び放題の雑草の中、取る人もいないミカンの木がぽつんとあり、かっては籠一杯に収穫したみかんを麓まで運んだであろうケーブルが赤さびに埋もれたままひっそりと残されている。

 

「後継者不在、少子高齢化の現実が目の前にある。」ふとそんな思いを感じながら山を下る。

 

終着三津長浜に1320到着。入念な整備体操の後バスに乗車して、少し早い行程で立ち寄り湯へ向かう。

 

 

入浴施設は天然温泉の「湯~トピアかんなみ」。なかなかの盛況で駐車場はほぼ満杯。脱衣場、風呂場とも広く清潔感があり地元の人にもよく利用されている様子。

 

特に露天風呂は富士山を見ながらゆっくり浸かれるようだが、生憎視界が悪く果たせなかった。風呂上がりにビールで喉を潤し1530帰路につく。

 

復路のバス内では、例によって日本酒とワインで楽しい一時をすごし、東関道での渋滞もあったが予定時間より30分程早い18:30谷津船橋IC到着。無事終了した。

 

 

 

今回は厳しい冬の寒さから抜け出し、一足早い春の温もりを感じる穏やかな山行でした。参加された皆さんの協力に感謝します。そして提案者の先見の明にも感謝。

 

                                                               以上 (文責 苗村)