有志山行記「北ア・槍ヶ岳3180m」2018.8.6~9

 

北アの中央に位置し日本のMatterhorn4477mと称され穂高連峰と共に人気を2分。上高地を起点に横尾から槍沢を経て山小屋に2泊して「5番目に高い槍ヶ岳」を極める往復コ-ス。4年前の「剱岳2999m登頂」から「この山は遠くから眺める山」と決めていたが、「昨春の右膝軟骨減耗」と「今年75歳・後期高齢者」を熟慮、これが最後の機会と捉えて実行。今回は、年下の女性3名が参加・同行してくれた。

 

 

 

台風13号接近の影響は全く無く、3日間とも好天に恵まれ、登頂後に山小屋に向かって下山した午後に1時間余りのにわか雨のみ。台風を心配してのCancelが多く「山小屋も混雑無く、登頂も珍しく待ち時間無しでsmoothに、頂上も貸し切り状態」。更に、Memberの体調も良く計画より2時間早く帰宅できた。

 

 

 

201886月曜・夜行高速Bus利用-9木曜

 

計画日程・Course

 

6月曜、竹橋・毎日新聞社前2230出発、上高地行き「毎日あるぺん号」

 

7火曜510上高地BTL到着1500m545出発-明神-徳沢-900横尾1620m1100槍沢ロッジ1820m「着替え等の荷物預け」-大曲2094m1310天狗原分岐2348m1530殺生ヒュッテ2860m】泊り、

 

8水曜600殺生ヒュッテ「登頂に不必要な荷物預け」650槍ヶ岳山荘3060m【槍ヶ岳3180m】頂上-「槍ヶ岳山荘:Lunch1020下山開始-殺生ヒュッテ:荷物引取り-天狗原分岐-1430槍沢ロッジ】泊り,

 

9木曜7時出発・槍沢ロッジ-横尾1620m-徳沢-明神-上高地13時到着。

 

上高地市営アルペンホテル:日帰り入浴」-「上高地BTLLunch」-上高地BTL「路線Bus1440出発-新島々1545、松本電鉄に乗り換えJR松本駅1635JR松本駅1718始発「船橋駅2038停車の自由席特急あずさ30号」で帰宅。

 

 

 

山行記録

 

6月曜:蒸し暑い真夏日の夜、予定通り毎日新聞社玄関前を最後尾4列に乗車」、ほぼ満席2230出発。Light-Off2320。途中、SAPA2回トイレ休憩。

 

 

 

7火曜:晴れ510上高地BTL到着。

 

『登山届』と帰路・松本まで『Bus整理券と乗車券』入手、軽く朝食・体操605出発、「河童橋」記念撮影。早朝で観光客は少ない。「小梨平から徳澤」には、夏休みに入り親子連れや学生達のCamperが目立つ。川底まで透き通った「梓川」の

 

上流に向かうと川面に靄が観える。カラマツ林が途切れ705明神、木漏れ日漏れる樹林帯を歩き755徳沢、ここで女性達は「Soft-Cream」を味わう。小さいUp-Downを繰り返すと目の前に「前穂高岳」が大きく見えるようになる。計画通り

 

905横尾1620m到着、トイレ休憩。927「横尾吊橋」手前を右に折れて樹林帯を梓川左岸つたいに行く。「コマドリ」が甲高い声で迎えてくれた。ここまでは7月一泊山行「乗鞍岳」同様に高山植物の花が少ない。道幅が狭くなり左側に「槍沢」の

 

瀬音を聴きながらの本格的な山道となり1015一ノ俣1705mの橋に。更に傾斜が増して樹林に囲まれた静かな場所に立つ小屋が観えてホッとした1055「槍沢ロッジ1820m」に到着。最終日の荷物を預けLunchの後1130出発。更に樹林帯の中を

 

行くと「ババ平の槍沢Camp場」に1206。以前は「旧槍沢小屋」があり、雪崩に潰されて一部未だ石積みの壁が残っていて、最近、新しく建物(トイレ?)が完成したようだ。暫くすると周りはU字独特の垂直の壁、左対岸の山から「槍沢」に

 

大きな水の筋=滝が4か所から観られる「滝見」に。道を左右に大きく回り込むと1225大曲2094m。このあたりから高山植物が垣間見られる。印象に残ったのは「トリカブト、アキノキリンソウ、ウサギギク、トウヤクリンドウ、尾瀬でも20数年

 

振りに当たり年のシシウド、花が終わったチングルマやキヌガサソウの大きな葉」。ここからは急登の道となり高度をグングンと上げる。天狗原分岐2348mを過ぎ「氷河公園」を左にモレーン(moraine:氷河に運ばれた岩石が堆積した地形)を観ながら登る。今年は雪解けが早く雪渓を登る事はなかった。最後の水場「水汲み沢」を過ぎ、一段と広い「グリ-ンバンド」に出て1540「槍ヶ岳開山で有名な播隆(ばんりゅう)上人」がBase-Campにした岩窟(くつ)を過ぎる。「槍沢」の

 

どん詰まりに明日、目指す「国内随一の鋭鋒・槍ヶ岳」が濃霧の中に1530顔を出して聳え、右手には「東鎌尾根」が続いている。今夜の山小屋を時間の関係で3か所予約していたので「ヒュッテ大槍と槍ヶ岳山荘」に電話でCancelし、今夜の

 

山小屋「殺生ヒュッテ」に到着時間16時を過ぎる事を告げた。やっと観えた小屋だが行けども、行けども中々着かないもどかしさは「今回の山行で最も辛く苦しい登り」となった。1620【殺生ヒュッテ2860m】にやっと到着。「槍ヶ岳」直下の

 

「東鎌尾根」寄りの台地の上に在り、最初に建てられたそうで設備が旧かった。

 

無事全員到着に缶ビールで乾杯!明日の登頂目指し荷物の整理、Cool-Downや指圧?泊り客は10名と少ない。濃霧で星空は望めず疲れもあって早々に1930就寝。

 

朝陽(Morgen-Rot)を観るため「翌朝食は、お握り弁当」に。今日一日、上高地から殺生ヒュッテまで、登り1360m10時間15分の長丁場を良く頑張った。

 

 

 

8水曜:濃霧から快晴10-12度・午後一時にわか雨

 

日の出は濃霧で観られず「殺生ヒュッテ」に荷物預け計画より早く5時出発。今日一日は時間に余裕ある計画に。濃霧が取れて525「槍ヶ岳・穂先」が現れた。登り易いジグザグの道が続き545槍ヶ岳山荘3060m到着。風の強さや岩の乾き

 

具合を観るため他の登山客と情報交換、朝食、写真撮影、記念に「槍ヶ岳山荘T-Shirts」を全員買い揃え着用、Coffee-Breakで待機する。下山した人の情報や晴れ上がった頃合いをみて「鋭利な山頂部・穂先まで約100m/約30分」に向け、

 

更に荷物を軽くしHelmetを借用して800出発。3点確保で「矢印や○印の白ペンキ」に沿って岩場や鎖場を「下を見ない!!」で慎重に登り、820最初の鉄ハシゴ、5mの鎖場、ここからは、登りと下りに混雑緩和でRouteが分かれる。

 

830➁番目と⓷番目=最後のハシゴが続き、登り切った先に、833念願/待望の【槍ヶ岳3180m】頂上に全員無事に到達、固定されて無い「一等三角点」に触れ抱き寄せる。女性達は感極まり涙ぐんでいた。しばし、我々だけ「雲上人」気分で

 

頂上を独占、思ったより風も弱く空は雲一つ無い快晴。360度の眺めは西に「乗鞍岳から観た笠ヶ岳2898mや遠く石川/岐阜の白山2702m」のみ。穂高連峰・剱岳・御嶽山などは残念ながら雲に覆われ観えなかった。次に登って来た若者に記念撮影を

 

依頼、登山者が増えてきたので900下山開始。登りより慎重に時間を掛け、4つのハシゴと3か所の鎖場をClear940槍ヶ岳山荘に再び到着。4人で肩を組んで「登頂・無事生還!」を確認。この時期は大勢の登山者で賑わい渋滞し、最大3時間

 

待ちもあるそうだ。「台風13号」の影響で登山者が少なく渋滞無しにユッタリとMy-Paceで登頂/下山出来たのは幸運であった。もう2度と登らないであろう?!

 

穂先を見上げ、興奮を覚ますかのように感動に浸る。1035「殺生ヒュッテ」に向け下山。1107「殺生ヒュッテ」到着、Lunch休憩、荷物を引取り1205今夜の山小屋「槍沢ロッジ」に向け出発。昼過ぎから「穂先は強風、濃霧」で姿を消した。途中「天狗原分岐」から「大曲」過ぎまで「Mist、霧雨から雨に」、この時だけ1時間余り雨具を着用。期待した「雷鳥」には出逢えなかった。往路同様、「槍沢」の瀬音を聴きながら3時間の下山。これから登る人は少なかった。雨も上がって1505【槍沢ロッジ・1820m】無事到着。1605入浴、濡れた用具を乾燥室に。下山する人達と明日からの週末に登る人達で結構、混雑している。部屋は6人相部屋だが、布団は一人一枚確保できた。明日の出発繰り上げを決めて2030就寝。夕方から濃霧/雨。大興奮の今日1日、殺生ヒュッテから槍ヶ岳に登頂、槍沢ロッジまで下山。登りは320m、下りが1040m13.2km、合計4時間19分の行程だった。

 

 

 

9木曜:晴れのち曇り13-18

 

500朝食、予定より2時間早い547「槍沢ロッジ」出発、624一ノ俣、717横尾到着。穂高連峰からの登山者と合流、往路で頂上が観えなかった「奥穂高岳など穂高連峰」がクッキリと姿を現し、しばしの休憩730出発、後ろを振り返ると

 

「梓川」の向こうに快晴の「常念岳からの稜線、蝶が岳」が一望できた745この縦走ル-トは第3回夏の特別山行、私が入会して最初で初の北ア山行だった。来年の「有志山行の候補」にと話題に。830徳沢、855名残惜しく「奥穂高

 

連峰」を振り返る。920明神、1005河童橋1500m。日帰り入浴が1030迄、急ぎ足で1015「上高地市営アルペンホテル」何とか滑り込みSafe3日間の汗を流す事が出来て幸運であった。1105上高地BTL:乗車時間の2時間早める変更

 

手続きを済ませてLunchBTL二階で。「Alt地ビ-ル:穂高」で乾杯!

 

1240上高地BTL「ほぼ満席の路線Bus」出発、新島々BS1345、松本電鉄に乗換え1427JR松本駅1435到着。JR松本駅1519始発「あずさ24号・自由席」、新宿駅1807到着、総武線・西船橋駅乗り換え津田沼駅1906到着、全員無事に帰宅出来ました。                                              (文責:笹川満)